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ももも。のおスイス暮らし

私とドイツ語と決心。

(2005.4.14の日記)


      私とドイツ語と決心。






      11月半ばから始まった週2回のドイツ語試験コースが、きのう終わった。
      そして試験は、いよいよ土曜日である。

      きのうはクラスが終わってから、みんなで近くのレストラン&パブに行った。
      3時間ほど歓談し、土曜日の試験を励まし合って別れた。
      また、試験会場でみんなとは会うのだけど。




      正直、このコースを始めた時は、落ち込んだ。
      エントリーテストがあったとはいえ、クラスメイトとの差があまりにもあったから。

      今回受ける試験のレベルは一番下(ZD)、早い人でドイツ語を始めて8ヶ月程で合格できる。
      一応基礎も一通り終わったので、目標を持つために試験を受けることにした。
      ドイツ語を集中して習い始めてトータルで8ヶ月、私にも挑戦できると思ったからだ。

      毎日学校に行くのは費用もかかるので、週2~3回のコースを探したが、
      たいていの学校は、夜しか週数回のコースがなかった。
      インテンシブだと1ヶ月半で終わってしまう試験対策コースを、
      約5ヶ月かけて、ゆっくりじっくり学びたかったのもある。


      今までの学校には、毎日午前中通っていたわけだが、
      クラスメイトは働いていなくて時間のある、スイスに来て間もない人が多かった。
      まだまだみんな、たどたどしいドイツ語をしゃべっていた。


      今回初めて夜のクラスに参加してみると、
      労働ビザでスイスに来ている人が多く、朝のメンツとは全然違う。
      そして、ほとんどの人がスイスに来て3年以上、ドイツ語も結構すんなりしゃべっている。

      私だけだった、たどたどしいドイツ語をしゃべっていたのは。


      プリントを渡されるとすぐ理解して、笑うことまでできるクラスメイト。
      テープで何か聴いても、すぐ理解のできるクラスメイト。


      私はこのクラスにはまだ早すぎた。明らかにみんなとレベルが違いすぎる。
      なんでみんなは今さらこのレベルの試験を受けるのだ、次のレベルだって余裕なはず。
      そう思った。
      クラスもあまり楽しく感じなかった。何度も辞めたいと思った。

      でもここで辞めたら、ドイツ語学習も放棄する気がして、続けることにした。




      そして私は決めた。ドイツ語に切り替えようと。


      今までダンナとの会話は英語だった。
      ずーっとそれで来たし、急に変えるのはなんかヘンな感じがした。
      周りの友達でも、とっくに切り替えている人が多かったけど、
      でも、やっぱり英語の方がコミュニケーションがはかどる。

      義母や義妹からはドイツ語に切り替えた方がいいって
      しょっちゅう言われていたけど、わかっちゃいるけど、できなかった。
      だったら、その前にあなた達が私がいるのにスイスドイツ語でしゃべるのやめてよ。
      って思ったくらい。


      ダンナに言った。

      「今日からドイツ語に切り替えます。
       英語の方がラクだけど、ここスイスに住む以上、ドイツ語の方が大事。
       普段から使わないと、いつまで経っても上達しない。
       だから今日からドイツ語にする!

       あなたにとって標準ドイツ語は堅苦しい言語かもしれない、
       でも、お願いします。
       それから私がいる所では、両親の前でもスイスドイツ語ではなく、
       標準ドイツ語をしゃべってください。」



      コースが始まって半月、12月の最初の日だった。やっと決心がついた。




      始めは本当にうっとおしかった。言いたいことがうまく説明できないから。
      でも、ダンナの前ではめちゃめちゃなドイツ語でも全然恥ずかしくなかったから、
      とにかくしゃべった。


      ホームパーティが相次ぐ12月。
      スイスドイツ語のわからない私にとっては、あまり好きじゃない季節。

      でも今回は違った。
      私達の会話をドイツ語に切り替えると、みんなも私がいる限り、標準ドイツ語で話した。
      私が理解をしていようがなかろうが。

      スイスドイツ語の時は、ぼーっとして、たまに聞き耳を立てている程度だった。
      でも、みんなが私一人のために標準ドイツ語に切り替えてくれるのだから、聞かなくては。
      最初はかなり疲れた。




      自分に変化が見られたなと思ったのは、2月の末頃だったと思う。
      その頃、スポーツ(スキー)休暇で学校が2週間休みだった。
      特に学校の勉強を家でしたわけではないが、何かしらドイツ語を毎日しゃべっていたので、
      休みボケがなかった。
      年末に招待してもらった友達夫婦を、この頃私達の家に招待したのだが、
      年末の時より、会話の理解が上がっているのも自分でよくわかった。

      そして休み明け、今まで気が重く臨んでいたクラスもなんか違って見えた。
      理解力も上がっていたし、自分から発言する回数もかなり上がっていた。

      やっとクラスが楽しく思えるようになった。





      きのうはクラスが終わって、ホッとした。
      そして、かなりここ数ヶ月で、成果が上がったことを誇りにも思ったりする。



      きのうは午前様ギリギリに帰宅した。
      ベッドで寝ていたダンナも起きて、うれしそうに私を迎えてくれた。

      なんかやり遂げた達成感やらなんやらでうれしくて、
      寝なきゃいけないのに、長々とおしゃべりをした。


      なんかドイツ語がスムーズに出てくる、そんな気がした夜だった。





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